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猛暑のGTX480戦士 +トイヘリ解析

Ivy Bridgeの騒動により一躍有名になったダブルグリスバーガー。
CPUのヒートスプレッダ-ダイ間の熱伝導に半田ではなく安っぽいグリスが使われているせいで外側にどんなに性能のいい冷却設備をつけたところで中のグリスの熱抵抗によりダイが高温になる。これを旧来のCPUと同じ状態にするにはヒートスプレッダを一回除去して液体金属を挟み、半田相当の熱伝導率にしなければならない。
ここで、ダブルグリスバーガーの被害者は果たして本当にIvy以降のCPUだけなのか?当然ながらそもそも発熱量の小さいCPUには以前からグリスが用いられていたことが知られている。そういうのは発熱が小さいから別に問題ない。
しかし存在するのだ。CPU以上の発熱力を持ちながらダブルグリスバーガーに苛まれ、なぜか目を向けられずに殻割りがほとんど行われていないものが。

それはもちろんGPU。ダイが小さいエントリー、ミドルはダイ直結になっているが発熱量の多いものはヒートスプレッダが被さっている。この中にグリスが塗られているというわけだ。少なくとも修理失敗したGTX580はそうだった。それ以降のものは自分が触ったことないので不明。もっとも触ったところで実際に開けるかじっくり使ってみないとわからないが。
それならばほとんど580と同じ仕様の480もグリスになっていると容易に想像される。
ところがネットで調べてもGPUの殻割をした記事は全くヒットしない。なぜだ。CPUの放熱にはあんなに執着するジサカーたちはGPUには一切合財無頓着なのか?高価な水枕をグラボにかぶせるくせに中のグリスは気にしないのか?
結局日本語の資料はほとんどなかったが中国のフォーラムでGTX4xxを殻割した記事をいくつか発見できた。

GTX460
GTX470
GTX560Ti

480も見かけたけどリンクを忘れたので割愛。これらのうち480と560Tiはヒートシンクを外したらヒートスプレッダがスッポンしたらしい。ついでに480は手持ちと同じZOTAC版なので手元の480もグリスである可能性が限りなく100%に近くなった。てかヒートシンクと一緒に落ちるくらいそんなに簡単に外れるのかしら。

よっしゃそれならば

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脳手術のために開頭された患者よろしくヒートシンクを外して剥き出し机に置かれたGTX480。
脳(ダイ)を頭蓋骨(ヒートスプレッダ)が覆ったままなので厳密には開頭に相当する段階まで至っていない。

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ジャンク580のスプレッダ(なぜか銅露出済み)を乗せると面積厚さ共に全く共通であることが分かる。これと見比べると中のチップの位置がだいたい分かるのでちょっとだけ参考情報が多くなる。

パカッ。こんにちはグリス。
IMG_0658.jpg
開け方は薄刃カッターを隙間に当ててドライバーを周囲の黒いヒートシンクを支点にしてカッターを押し込んでゆく。
隙間はかなり狭いので実はカッターで接着剤を切ったわけではなくクサビのようにこじ開けたことになる。二辺を分離してしまえば残りはバリっと簡単に取れる。

カッターを使えば安全に手早く開けられるがその前に実はかなり紆余曲折をしていた。最初はスッポンした情報を信じてスプレッダをペンチでひねって外そうとして失敗。びくともしないしどこかがメキッといきそうで恐ろしい。
次はガスバーナーで接着剤を軟化させてひねろうとしたがやはり取れない。おまけに面倒な手順が加わることに。

こちらがグリスを拭いたダイ。
IMG_0659.jpg

最初からついていたクーラーはネジのクッションを除去するとダイに直に接触させることができた。秋月の1gパックのグリスを塗ってセットアップ。熱伝導率は6W/m・Kで、特にPC用を謳っているわけではないが実は売られているグリスの中では優秀な部類に入る。リキプロ等チート級を除けばグリスなんて最もよくて10W/m・K、酷いときは本格的なクーラーで2W/m・K未満のものがついていることもある。
ダブルグリスバーガーがシングルグリスに昇格した瞬間である。まあうまく起動しないんだけどね。
解像度がいかにもグラフィックチップ不良の臭いしかしないVGA解像度となり、赤や緑のブロックが映りこむ超典型的なグラボ故障状態。再起動をかけるとマザーボードには認識されるけど映像出力が来ない。
原因は分かりきっている。一回変に加熱したからだ。目には目を、熱には熱を。オーブン行きってわけ。
グリスすら拭かずに(外すものは外している)GPU以外をアルミホイルで包んでオーブンへ。
半田が融ける温度程度は余裕だからねグリスたちは。
ジャンクGTX580のときは250℃でやったらコンデンサが爆発したので今回は210℃。というかうちのオーブンの温度設定が210℃までは10℃刻みであるのに210のつぎは250に飛躍。リフローするときに必要な範囲の分解能が低すぎてやんの。
余熱モードなのに最初っからグラボを投入する暴挙から始まり、210℃まで上がったら2分待って停止。
ちなみにふだんオーブン機能を使わないオーブンレンジで焼くときは炉内を洗剤でちゃんと拭いておこう。さもなければこびりついた汚れが焦げて大変な目に遭ってしまうので。


すると直った。
egeay4ya3.gif
現場で見てても信じられないけど直った。オーブンで焼いて直るってシュールすぎるでしょ。まあ最初からカッター入れればこんな余計な手間なんていらないんだ。

ダブグリの頃と比較するとアイドル時温度は45℃前後(以下室温は全て30℃ちょっと)と変わらないが高負荷時は以前は80℃近く行っていたのが60℃で収まるようになった。GTX480が爆熱の失敗作だとちらほら聞くけどこれの一体どこが爆熱というのだ。リキプロも水冷もいらない。世界は秋月グリスだけで十分だった。
以前はCINEBENCHをopenGLを連続で行うと100強から75まで下がってしまうのが95程度までの下がりで済むようになった。温度を見て下がった頃にもう一回やってもやはり起動後の初回測定より低いので温度が原因なのか何なのかよくわからない。
ちなみにCPUのほうも高負荷から抜けると1秒で20度くらいヒュンっと温度が下がるので秋月グリスはなかなか強いらしい。1g180円なので性能で大差ない自称高級グリスの半額程度だぞ。



もう2014年なのに2010年のグラボを買って遊んでいるGTX480戦士の同志諸君(意外と結構な数いるっぽい)よ、今すぐヒートスプレッダを外して手元のGTX480の潜在能力を解放してやるがいい。そして1世代2世代上回るボードを凌駕する性能を目指すのだ。





グラボの話とうってかわって電子工作っぽい話。

この間秋葉で3.5ch赤外線ヘリが二台2200円(税抜き)で売られていたので実験用に買ってみた。
1000円ちょっとでアナログなチャンネル3本+1bitの送信機・受信機セットが手に入ることになる。
戦車等のラジコンも安いが向こうは3ステート(正転・逆転・静止)のチャンネルが3本とかそこらなので。
とはいっても旋回のchはスロットルに乗って出てくるのでちょっとやそっとでは取り出せないだろう。

IMG_0642.jpg
まずは銀のSFチックなヘリさん。機体の文字を見るとRH-99 DESTROYERという強そうな名前のようだ。
ちなみにRH-99というヘリは実在しないっぽい。
IMG_0638.jpg
飛行シーン。安定性が悪くて静止できないので片手で飛ばして片手で撮るのが案外難しかったりする。



IMG_0643.jpg
二機目はさっきのよりは現実味のあるデザインの緑の機体。文字はAH-79でデストロイヤーみたいな二つ名はないらしい。アーマードコアにCR-AH79というヘリが存在するが全く似てないので無関係のようだ。
そして主観的には銀のより短く見えるがメインローターからテールローターまでの距離はこちらのほうが長い。鼻の先が若干短いために全体が短く見えるのだろう。
IMG_0634.jpg
飛行シーン。デストロイヤー君にはデザインとしてフェネストロンが見て取れるがこちらはテールローターの役割をするものが見当たらない。そもそものモデルがKa-52みたいな二重反転のヘリなのか?


トイヘリを飛ばすことに関しては検索すれば詳しいページがいくらでもあるのでここでは割愛。一応言っておくならこいつはトイヘリとしてはそもそもあまり安定しないけどスロットルが特に安定しない。とはいっても他のトイヘリに触った経験が1回しかないが。

とりあえず両方開けてみる。
まずデストロイヤー。
IMG_0633.jpg

つづいて緑。
IMG_0630.jpg
外装以外の部品で異なるのはLED基板の形、電源LEDの位置と色くらい。しかし見事なまでのハリボテっぷりである。

本質的な部品を取り出してみる。
IMG_0631.jpg
メインローターはなんとも汎用性の高そうな構造で自作の飛行物を作るのに役に立ちそう。

基板の裏側。
IMG_0632.jpg
LED基板に繋がる6本線LEDのダイレクト点灯だろう。マトリクス等ではなさそうだ。
この辺の線は改造するなら出力としてそのまま利用できる。
基板上の部品はいちいち書き出して解釈するのめんどうくせぇんでご自分で写真を見てどうぞ。

続いてプロポ基板。コンポーネントを順番に見ていこう。
IMG_0639.jpg
上の赤外線LEDは直列接続。
その下には型番無記の制御IC。プログラマブルロジックかマイコンだろう。
左のスティックはバネなしで縦方向に入力するボリューム1つ、右は中央に戻るバネ入りで縦横二次元の入力。
赤と緑のLEDはそれぞれ通信状態と充電状態を表示する。
2つのスライドスイッチは電源と通信ch切り替え。ちなみに混信させて複数機飛ばせる。ただしまるで操作できない。
トランジスタと大電力抵抗は電源+からぶら下がって充電+につながる。回路に供給する電圧を安定化させるレギュレーターなのかしら。それにしてはいくらか不自然。
その他トリム用のプッシュスイッチ2つ、背面にスピーカー、効果音が入っているドーターボード、光線銃ボタンがある。
基本的に全て何らかの形でICと繋がっている。ちなみに光線銃発射の効果音はヘリからではなくプロポから出る。まあ向こうにスピーカー乗せられないからね。間違って触ったときにうるさいからスピーカーのケーブルはすぐ切ったわ。

まずはとりあえず不便な点その1「プロポからの充電が面倒くさい」を解決したい。
当初の予想ではプロポがレギュレーションで定電圧を生成、ヘリ側でリニア充電を想定していた。あの抵抗に発生する電圧で電流を検出してLEDを光らせるのなら充電終了でLEDが消えてつじつまが合う。一部のトイヘリでUSBから充電できるケーブルが付属しているのでこれもそういう仕組みなのではないか?
そこでプロポの充電ケーブルの出力電圧を計る。

5.0V。

ビンゴ。適当なUSBコネクタとつなげれば充電できる・・・・

待てよ、念のために実際に充電しているときの電圧を計測しておかなければ。


・・
・・・
・・・・
・・・・・いかにもセルの生電圧って感じの電圧が出てる・・・・。
ヘリの腹のコネクタ、腹だからまさに文字通りのアンビリカブケーブル、ってのはどうでもよくて、はセルの端子と直結になっているのだ。そりゃね、軽量化したいのに充電IC載せてられんわ。載ってると思った自分がアホねこれは。
ってことはあのトランジスタと抵抗のあたりで電圧管理をしている。それっぽい配線をたどるとメインICに入ってゆくではないか。ったく、こんな怪しいICにリポの充電なんて任せてられるかっての。


そんなわけで3年間デッドストックとなっていたリチウムイオン充電IC(ピッチ変換基板つき)でUSB充電器をでっちあげる。
egahgeiohe.jpg
型番はICの下側にあるので分からない。若松のサイトも見たけど同じものはもう扱ってない。機能やパッケージで検索したところたぶんLTC4050-4.2である。
定電流値は前にプロポの消費電流を測ったら充電時420mA非充電時40mAなので380から念のため少し減らして300mAとした。プロポからの充電は30~40分で終わるので、2C充電だと考えれば180の2倍の360に近い380mAはつじつまが合う気もするが、実際にはnCで充電したからといって1/n時間で充電できるわけではない。定電圧充電モードになってからが長いのだ。それを考えるとプロポはパルス充電で最初から最後まで定電流で充電しているのか?

確認する
IMG_0662.jpg
やはりパルスだった。しかも充電終止は4.3Vだし。4.2Vの自作USB充電器では公称の5分めいっぱいは飛べないではないか。なおヘリが飛べなくなったときの電圧を測ると3.7V弱ある。放電のCも5くらいあるのでリポくんたちにとってはなんともブラックな職場のようだ。数十回飛ばすと飛行時間が露骨に短くなるという話を聞くのも無理はないね。
プロポから充電して一回の飛行を長くトータル寿命を短くするか4.2V充電で一回の飛行を短くトータル寿命を長くするかの二者択一となるがトータル寿命は結局どっちでも大して長くならなさそうなので乾電池を交換する金を惜しまない人はプロポから普通に充電しよう。当方は鉛蓄電池の12Vをダイオート5本で降圧してプロポを動かしているのでUSB充電のほうが取り回しが良い。

さて間が開いてしまったが今度は基板の裏。
IMG_0640.jpg
改造して自作の機器を操作したいならボリュームとICの間に加減算回路や増幅回路を置いてオフセットやゲインを調整するのがよいだろう。このボリュームは当然両端がVccとGNDにつながって・・・・・
つながっていない。あろうことか真ん中の端子と片方の端子がショートされてただの抵抗値の変わる抵抗と化しているではないか。

単純に分圧を取り込む回路であれば二機を融合して下のようにボリュームの値を処理すれば横にスライド移動できるなんちゃって4.5chになるのだが残念ながらリニアではないようなのでうまくはいかないようだ。
hgieoaheaahgeiaotney4a73.png
ということで自作物の通信に流用するのは意外と楽ではなさそうである。
このヘンチクリンなボリューム取り込みを制覇する根気のある人は変な遠隔操作ガジェットを作ってもいいし、そのままでもトイヘリとして十分安いので気軽に買ってみて普通に飛ばして遊ぼう。
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