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PCの上に物を乗せてはいけない

こないだこういうものを買ってきたのであります。
IMG_0781.jpg
俗にいうMacProってやつなんですけど。(ただし中身はない)
Macって言ったらMacBookとかiMacとかそこらが世に有名なのでProは幾分マニアックなシリーズになるわけだけど、一応Appleのフラグシップだとかなんとか。去年唐突にゴミ箱型に変化したあれね。
こんなもんどうするのかと言うと、加工して安価でスタイリッシュなPCケースにしようというわけだ。

MacProおよびその前身のPowerMac G5の筐体をATX準拠に改造してDOS/V機にするのは(ごく一部に)定番のDIYとなっていて、「Mac case mod」とでもググると作例の写真がわんさか出てくる。
決まった位置に決まった部品を入れるだけの普通の自作PCと違ってこちらは直方体の空間にマザーボード、ドライブベイ、電源までも自由な発想で配置することができるので、人と違う真に自分だけのPCを作れるという魅力がある(外観が同じなのにオリジナルもクソもあるかとか言っちゃいけない)。
というか、内部構造がATXと全然違うので必然的に自分でやらなければいけない。

内装を除去する前の写真は無いけどあらかた除去し終えたところがこちら。
IMG_0776.jpg
左下に見えている線はWLANのアンテナ。拡張カードスロットとともに取り払われたが元は拡張カードスロットの縁にBluetoothのアンテナが存在していた。なぜWLANが下部前面にあってBluetoothが後方にあるという一見合理性の逆を行く配置のかはさておき、どちらのアンテナも製品型番のラベルの下に位置していることがわかる。
フルメタルケースの一体どこにアンテナがあるのだろうか(ふつうはアンテナ用にプラスチックの部分がある)というのはMacProを目にした誰もが一度は感じた疑問だろうが、そんな風に巧妙に設置されていた。多分文字が書かれていなければ一目で気づくのに文字が書かれているから注意力が全て転換されてしまうのだろう。
ちなみに後期のPowerMac G5は背面にプラスチックの分かりやすいバーがついている。

底のラベルの下に隠れているWLANアンテナ。
IMG_0774.jpg
とりあえず角度の異なる3つのアンテナで構成されているようだ。2006年にして既に3ストリームを見据えていたのだろうか? 各アンテナの計3本の同軸線は拡張カードに相当する位置まで伸ばせるのでATX仕様にしてもアンテナを流用することができる。ていうか3本あったところでこんな所にあるアンテナで一体どこまでまともに送受信できるのだろうか。

ちなみに内装除去の作業で唯一てこずるのが上下を分ける仕切り板の撤去。目に見えるネジを全て取ってもパズルのように噛み合って一向に外れない。もしかしてエッジのトルクスを全部外して枠をまるごと外さなければ行けないのかと思いきや、
IMG_0777.jpg
サイドパネルロックのツメの裏にある金属片ひょいと浮かせて外し、ツメを引っこ抜くと連鎖的に全部外れる。
くれぐれもドリルで仕切り板をゴリゴリしちゃだめだ。
ドリルでゴリゴリなんて絶対にしてはだめだからな。
絶対にだめだ。
駄目だから・・・

あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛
IMG_0782.jpg
うん。思い通りにそれで切れるなら別にいいんじゃない?
あの閉所でこれにやすり掛けとか考えただけで嫌になりそう。

さて、除去した仕切り板は光学ドライブを保持できる最低限の部分を切り出してケースに戻す。
IMG_0779.jpg
というかこの右側のファンの土台が真の敵。筐体をメッシュの部分とパネルに分けない限り平和的に取り出せない。
でも普通のATXのボードなら干渉しないので問題が起きるまでは放置するのが賢明である。干渉したらしたでそこだけ削ってしまっても恐らくフルティアダウンよりは早く片付くだろう。

ちなみに光学ドライブはケースについてきた。一応動く・・・のだけれど、ボタンを押してもトレイが閉まらないわ読み込みが遅いわでほぼ無価値と判明。なおATAPI。

手元のマザーボードを入れると大体の有効空間サイズが見えるだろうか。
IMG_0780.jpg
これで分かる通りそのままではマザーボードのバックパネルIOが利用できない。対処法は主に二つ。まずはパネル取り付けコネクタとケーブルで延長してくる方法。もう一つは普通のATXケースの背中の板(と場合によってはマザボマウント部)を移植する方法。
シェアは圧倒的に後者である。バックパネルはめ込み部と拡張カードスロットの部分だけあればよいので古いケースでも何でも構わない。
その気になればいつでもできることほど最後まで後回しにされるとはまさにこのこと。だって背面パネルだけ欲しいのに意外に重いPCケースを担いで走り回りたくないでしょう。
あとはじつはこのマザボ(X58 Ex3)のバックパネルを持ってないから背面パネル貼ったところで美しくならないっていう。入れるマザーボードの選定も含めて割と長期的な作業になると思う。
PCとして使えなくてもインテリアとしての価値は十分にあるしね。?

あとは流用可能コンポーネントの仕様について
こちらはフロントパネルIOの基板。
IMG_0770.jpg
右側にはThunderboltとFireWireの部分があったのだけれどもそんなもん一生に一度たりとも使う気がしないので切除切除。残っているIOは電源ボタン(のコネクタ)と電源LED(のコネクタ)とUSB2.0x2とイヤホンジャックである。
電源コネクタっぽい8ピンソケットは電源供給とボタンとLEDが関係する。電源はThunderbolt側の12VとUSBの5VなのでUSBの電源を信号と一緒に引くなら供給しなくてもいいだろう。
なおLEDは直ではなくトランジスタを挟んでいるので少々注意がいる。スイッチとLEDについてはこの基板は通さずに自分で結線したほうがいいと思われる。

さて、外されたThunderboltたちの代わりにはフロントの穴を広げてUSB3.0のコネクタでも接着しておけばよいのだが、これをなるべく安価に手に入れる方法とは何か。秋葉のPCパーツショップの雑多な基板寄せ集めのかごに何かの50円のフロントパネル基板が入っているのでそれを買えばいい。
IMG_0768.jpg
USB3.0x2と2.0とステレオジャックx2がまとめて50円なのでなかなかのコストパフォーマンスになる。aitendoでもUSB3.0のコネクタは一つで50円するのだから。

この際ついでなのでステレオジャックについて見ておこう。
IMG_0769.jpg
ほとんど話に上がらないので知っている人はかなり少ないのだが、PCのフロントパネルについているステレオジャックは接点構造が一般のものとかなり異なっている。普通のジャックはLRGの基本三端子に加えてLRに接する二つの端子があり、プラグが挿入されるとそれらが離れる仕組みになっている。
PCのオーディオジャックもAC'97と言って2000年代初頭まではそれに準拠していたのであったが、HDAに移行したため変な物を使うことになったのだ。その辺の違いは「フロントパネル オーディオ 回路」とでも検索して欲しい。
要約するならば、HDAで使われるジャックは絶縁されたノーマリーオープンの接点を持つということである。
対するAC'97は非絶縁のノーマリークローズといったところだ。
上の写真を見ると黒い絶縁体の乗った接点が見える。これがプラグ検出用の接点である。
まあジャックの仕組み自体は至って簡単なので特に言うこともない。それ以上に厄介なのがマザーボード側、もっと言えばオーディオチップの回路である。プルアップしているのかプルダウンなのかも分からない。電流検出なのかもしれない。特に情報もない。そういう時は素直に目的物を再現するに限る。

で、何らかの事情でPCのオーディオジャックをいじる羽目になるとその絶縁接点タイプのジャックが入手しずらいという問題に出くわすらしい。
そりゃね、電子部品屋で買えるのは全て非絶縁と相場が決まってるからね。
でも考えてもみよう。移植臓器は人体から取るだろう。じゃあフロントパネル用のジャックはフロントパネル基板から取ればいいんだ。ジャンク屋でジャックのついた基板を探せばいいだけの話である。

ここで話はMacProの基板に戻る。
MacのオーディオのkextはAppleHDAと言うのだが、名こそHDAなのにジャック構造はHDAじゃない。それどころかAC'97でもない。具体的にはGNDに接触する形でノーマリークローズの接点が存在する。(いや、多分これは4極プラグのための接点じゃね?)
一般性を保ったまま変換するには5Vからリレーコイルを通して電流を検出接点に入れ、リレーの逆論理のほうの接点をHDAのジャック検出の代わりにマザーボードに接続してやればよい。



あ、気づいただろうか。Macのフロントパネル基板に存在する謎のSATAコネクタに。これUSBなんだな。
まんまSATAケーブルが引っ付いてたからマザーボード側の端子もSATAコネクタなんだろうな。
SATAをUSBに変換する世にも不思議なチップがついていると思うじゃん?
USBの信号線がそのまま通っているだけなんだなこれが。信じられないでしょ。
ピンヘッダなりつければいいのになぜかSATAのインターフェースだけ使っているんだわ。
ちなみにMacPro3.1以降の黒い基板はLED等のコネクタに統合されているので意味深長なSATAコネクタは消えているらしい。

話は変わって、内装が比較的充実したケースを入手するとファンが入っていることが多い。
MacPro1.1に入っているファンは主に4つ。
こういう12cm角の厚いファン(12V0.75A)が3つと
IMG_0773.jpg

こういう12cm角の薄いファン(12V0.75A)が1つ入っている。
IMG_0772.jpg

厚いほうはデルタで薄いほうはAVC。なぜご丁寧にメーカーが違うのかはさておき、MacケースMod界の厄介者の一角に立つこいつらなのだ。
パッと見は普通の4ピンファンでピンアサインは1番からGND、VCC、回転数FB、制御。
ただのファンと一緒っちゃあ一緒。でも制御が微妙に違う。
通常はPWMで瞬間の電圧はデジタル値になるのだが、こいつはなんとアナログ電圧を要求する。
たとえばduty25%に相当する回転をさせたいなら3Vを与えるといった具合。
ここで少しでも電子工作をかじった人ならこう思うだろう。
「LPFかけるだけで楽勝じゃん」 と。
では、まずは通常の4ピンファンの入力を分析しよう。
電源端子に電源をつなぎ、制御端子を電流計を通してGNDに落とす。その時の電流値は0.5mA程度である。
抵抗プルアップと考えるなら20kΩ相当くらいだろうか。するとマザーボード側の信号限もそれなりの小規模高インピーダンスなものになる。下手すればオープンコレクタでプルアップすらないかもしれない。

逆にMacのファンも測る。電源をつなぎ、制御端子を電流計を通してVccに繋ぐ。この時の電流値は500mA。
ええ、500mAですよ。0.5Aですよ。逆にGNDと結んで測ると0Aなので制御端子とGNDの間に24Ω相当の負荷が存在することになる。アナログ入力を要求しておきながら随分と酷い負荷である。
これじゃあ受動回路をいくらはさんでもマザーボードの4ピンからでは絶対に回らない。
あ、500mAは大きいほう、小さいほうは250mAね。
ってことでこのファンを回したいなら最低でも何らかの形で高電流出力ボルテージフォロワくらいは作らねばならない。
面倒なだけ作る楽しみが一つ増えるってものだ。

そんなわけで作りかけの電子工作全部投げ出してケースMOD始めたわけ。
古いケースくらい探せばそのうち大学のどっかで見つかるだろうしサークルの看板製作エリアに持ってってのこぎり引いてても違和感ないでしょう。そんくらいゆるゆるなペースで行きましょう。


---追記---
ファンのコントロール入力のインピーダンスがいくらなんでもアホみたいに低いのは不自然だろと思い、とすれば実はコントロール入力だと思っていたほうがVCCだったのではないかと疑うのは当然の流れである。
軽く検証してみたら即ビンゴ。電源とコントロール入力のピンが逆になっていた。
コントロール入力に流れる電流は12Vで25mA(厚いファン)と15mA(薄いファン)である。
ならばp2とp4を入れ替えればDOS/Vのマザボに刺せるだろうという流れになるのだが、これはあまり上手くいかない。上のほうでDOS/VのマザボのファンコネクタのPWM端子はもしかしたらただのオープンコレクタ(orドレイン)なのではないかと指摘した通り、コントロールとVccの間を1kΩでプルアップしたら動作した。
ただし、このファンは普通のファンとは異なりコントロール端子がLの時はぱたりと停止してしまう。そのためパワー設定が小さいと回りださないことがある(Asrock X79 Extreme4のシャーシファン1ではレベル3以上でないと安定しない)。
ちなみにそれぞれのファンの真の電源電流値は12V500mAと12V250mAであり、記載の750mAとはまるで違う値であると分かる(さすがに回し比べるとどう見てもこの二種類が同じ電力とは思えないことにはすぐ気づく)。
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