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DPの再来

2008年から2009年へ。おそらく個人向けコンピュータに関してこれが直近で最も大きな変革であった。
長らく続いたLGA775の時代が終焉し、同時にCoreはiシリーズへと移行。
ふつうのパソコンではせいぜい2コア2スレッド、まれに4コア4スレッドがあるくらいだった世界に、一挙に4コア8スレッドの波が押し寄せた。事実上はLGA1155世代からのUEFI対応のほうがレガシーとの境界として機能するが、そちらはあまり目立たない部分であるゆえ、Core i7の登場こそ時代を分ける事件の瞬間となっている。

この激変の期間にひときわ目を引いたのが2009年にモデルチェンジをしたMacPro。
ただでさえ4コア8スレッドで賑わう中その2基分の8コア16スレッドを搭載し、普通のデスクトップと一線を画す外観を備えたMacProの出現はさながら異形の神として(個人的に)認知されるに足る衝撃であった。
というかCore2時代にはすでに同じ形状で8コア8スレッドの化け物だったのだが、自分自身が自由にいじれるPCを持ちスペックを読むようになったのがCore i登場あたりだったのでこっちだけ記憶に残っている。

しかしシルバーのMacProも2013年にゴミ箱型にモデルチェンジ。この頃にはXeonのコア数が暴走してメインストリームを置いてきぼりにしているので1ソケットでも十分破格の性能を取れるようになったためか、筐体の小型化と共にデュアルソケットMacは十数年の歴史を終えた。それどころか、瞬く間にゴミ箱すら次世代の誕生が近づいている。

そんなシルバーMacProは最強のコンピュータとして思い出に刻み込まれつつ、今や既に最新でも最強でもない。
なんだろうか、好きな俳優とかスポーツ選手が年を取って第一線を退く時ってこんな気分なのだろうか。
で、なんでいきなりMacの思い出を書いているかっていうと


こいつを突然入手できてしまったから。
IMG_1712(2).jpg
もちろん中身入り、それもなぜか3台。
ちなみにLGA771世代とLGA1136世代のMacProは非常に似ているが、フロントとリアのIOのFireWireが全て800(回の字型)になっているのが1366、一個づつ400(USBに似ている細いの)が混ざっているのが771である。
また透けて見えるフロントファンが12cm角2基なのが771、12cm角1基と小さいの一基なのが1366。

いずれの相違箇所もケース改造で真っ先に切り落とされてしまうので改造素材の観点では771も1366も変わらない。というわけでジャンクで安く買える771のほうを買ったほうがお得。

せっかくなので殻だけMac(771)を被ってるうちの自作PCも乱入して四天王ごっこ
IMG_1655.jpg
本物Macのほうの内訳は2009デュアルと2010シングルと2010デュアルの一台づつ。2009シングルも入手して全種揃えたい気もしなくはないかも?

ついでに17インチ最後の世代という、こちらも泣ける境遇なMacBookProのGPU故障を直して復活。
IMG_1634(2).jpg
冷えたオーブンに入院し余熱210℃で(規定温度に到達してから)2分間治療して退院すればたいてい復活するみたい。
むしろそれで直らないならどうやっても直らないと思おう。温度の分からないヒートガンを使うまでもない。

なんか急に悲しきMacの博物館みたいになってしまったが、せっかくなので本物MacProをバラして遊ぼう。

まず一番外しやすいプロセッサトレイを引き出してみる。どちらかが2009でもう片方が2010。
IMG_1699(2).jpg
771世代のMacProはメモリがライザーカードに乗っていて簡単に交換できたがCPUはカバーを外してヒートシンクを外さないと取れなかった。1366世代ではCPUもライザーカードに一緒についてるため、ヒートシンクを外す手間は減っていないが本体から離して余裕のスペースで作業が可能になった。

こちらは2010のシングル。
IMG_1700(2).jpg
左側の挑発的な空白部分になぜメモリスロットを実装しなかったのかは永遠の謎。

デュアル対応二枚のヒートシンクを除去。
IMG_1693(2).jpg
2009にはCPUのヒートスプレッダ、およびソケットの金具が存在しない。そのためCPU交換をするにはヒートシンクの高さ調整をする改造が必要になる。ごく一部ソルダリングされたCPUを殻割りして搭載する猛者も存在するという・・・。
別に空間がないわけではないのになぜヒートスプレッダが省かれたのかも永遠の謎。

続いて2010シングルと2010デュアルを比較。
IMG_1688.jpg
シングルのほうはおおよそデュアルから片方だけ取り除いた感じの配置である。
ちなみに2009でもシングル版はちゃんとヒートスプレッダのついた構造であった。
なおスペースが余ってるシングルでもメモリが6枚ではなく4枚なのは更なる永遠の謎(多分設計の手抜き)。
そもそもトリプルチャネルのシステムで3の倍数じゃない数のメモリスロットを積んでいる事自体がかなり奇抜。変な数でもパフォーマンスにはほぼ影響がないらしい。

このプロセッサトレイであるが、CPU・RAMはもちろんなんとVRMとチップセットまで乗っている。
ノースブリッジ-サウスブリッジ構成のLGA1366系において、ノースブリッジより上流が全てこのトレイに存在することになる。
つまりコンピューターとしての本体はライザーカード上にあり、マザーボードはただのインターフェース分岐ボードということ。

2010と2009のトレイは形状もコネクタも完全に同一なので取り付けには互換性があるが、たしか2010はチップセットが5520で2009は5500だったような気がする。くれぐれもX58だと決めつけないこと。
そんな感じで仕様が若干違うので世代の違うマザーボードに挿すと起動しない。
2009のトレイを2010のマザボに挿しても、2010のトレイを2009(5.1適用済み)のマザボに挿してもいずれも使えなかった。
部品の寄せ集めで組み上げる人は世代をちゃんと確認しよう。

なお2009のデュアルであるが、CPUを押さえつけるものがないので当然こうなる。
IMG_1687.jpg
さらにダイを保護するために黒い枠が挟まっており、これをCPUと一緒に持つと凄まじくソケットに乗せにくい。うっかり落とすと死のLGAジョリジョリへ。
またグリスを交換して流動性の高いものにするとヒートシンクに吸い付く上に、吸い付いた後は傾きに応じて移動し始めるためヒートシンクの取り付けを微妙に間違えてやり直そうとすると吸い付いたCPUがまずい位置でソケットに接触してしまう。
そんな二重のピン折りトラップがあるのでCPU交換に慣れている人ほど意外と引っかかるかもしれない。

肝心のCPUはこちら。ダイ表面は金色に輝く。
IMG_1695(2).jpg
本来ヒートスプレッダにハンダ付けするための金メッキなのだろう。

2009デュアルのヒートシンク
IMG_1696(2).jpg

2010デュアルのヒートシンク
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2010シングルのヒートシンク
IMG_1698(2).jpg

いずれもファン4ピン+温度センサ2ピンの6ピンコネクタで接続される。MacProのファンは4ピンは4ピンだが電源がボード側にあり、第4ピンのモーターの電源が電圧制御で回転数を変える仕組みになっている。そのため筐体改造で元のファンを使うのは簡単そうで結構めんどうくさい。1ピン3ピンの仕組みは普通のファンと共通、2ピンが制御回路のみの電源。

さらによく見るとデュアル用では2つのヒートシンクの形が微妙に異なる。CPUA側のヒートシンクがチップセットのヒートシンクを半分覆って風を送れるようになっているからだと思う。シングル用ではチップセットのヒートシンクが完全にCPUクーラーに包まれる。

プロセッサトレイを外した部分はこんな感じ。トレイの奥にWLANカードがあるので交換可能。
IMG_1701(2).jpg
筐体側の部品はここまでバラした範囲では2009と2010で差は見当たらなかった。マザーボード単品だとおそらく世代を区別するのは不可能ではなかろうか。
この写真を見るとトレイ固定用のピン5本の生えた板と筐体の底面の間に距離があることが分かるだろう。この隙間は一応内臓WLANアンテナは入っているが、ほぼ余計な体積となる。というかMacPro自体全体的に無駄な空間がかなり多い。
その無駄を全部なくせばあのゴミ箱くらいになるのかもしれない。

プロセッサトレイのダクトの上部はPCIeとICH10チップの見える領域になる。
IMG_1704(2).jpg
よく見ると4本あるPCIeスロットのうちフル帯域なのは下二本だけ。グラボは2枚が限界というわけだが、シルバー時代のMacProはそもそもSLIもCrossFireもできない。ゴミ箱だと2枚載せのオプションがあるからCrossFireはできるのかな?
一番上のはRAIDカード対応。Mac専用のカードを挿すと横1列に4つ並んだベイがRAID対応になるらしい。たった4つじゃあねえ?
そのベイだが771世代ではケーブルでコネクタを繋いでいたものが1366世代はマザーボードに直接コネクタが生える。

そんなMacProだが、WindowsとMacOSのハードウェア依存性が無い前提で一体何の利点があるかというと、実は異常に起動が速いのだ。
というのもデュアルXeonにECCメモリを積んだ構成のワークステーションやサーバはふつうPOSTに莫大な時間がかかり、OSのブートが始まるまで2分程度待たされるのが当たり前になっている。それに対して20秒もかからずOSブートに移行するMacProはデュアルソケットマシンの中で最速ではなかろうか。
サーバーの立ち上がりが遅いのはIPMI起動を待っている分が大きいが、IPMI無しであっても十分速い起動である。


こんなわけで思い入れのある機体を7年越しの悲願で分解調査できたわけだが、やはりシルバーMacProは既に過去の遺産と化しつつある。
おそらく今年秋にはBroadwell-EPを搭載した新ゴミ箱が出てくると思われるが・・・。

IMG_1552(2).jpg
偶然手元にはBroadwell-EPのXeonが2基あるし、

ケース改造でATXマザーボードを組み込んだ経験もあるし、、

シルバーMacPro筐体にデュアルBroadwellを入れて新MacProを迎撃できるんじゃ??


そうと決まれば実行あるのみ、せいぜい2wayCrossFireしかできないであろう新MacProに勝つために最大4wayのキャパシティを持つPCカードスロットフレームをジャンクケースから摘出。
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9本のスロットで圧倒的拡張力。でもスペースの都合で9本目は潰すことになりそう。
いずれにしろ7本ではビデオカード搭載数が厳しいので8本は欲しいところ。

スロットが増えた分縦方向の寸法を圧迫するので、その分を考慮して薄型の600W電源を入手。
IMG_1587(2).jpg
だが4wayCrossFire対応(実際にやるとはいっていない)に600Wは貧弱すぎるため、やはり1000W級の電源を使う予定に変更。
スタンダードサイズ以上の電源になるため9本目のスロットは諦めて8本でギリギリ詰め込むことにする。

マザーボード選定は当然LGA2011-v3デュアルソケットからになる。
しかし大抵がサーバー用のとても使いにくいモデルであり、ワークステーション用となるとかなり数が絞られる。
①Realtekのオーディオ搭載
②扱いやすいPCIeスロット構成
の2点、さらに現実的に入手可能なもので絞り込むと3モデルにまで減る。

ASUS Z10PE-D8 WS
114251-asus-z10pe-d8-2.jpg
長所
・デザインが良い
・USB搭載数が多い
・デザインが良い
・M.2対応
・デザインが良い
・4way対応
・CPU無しでBIOS更新可能
・デザインが良い
・デザインが良い
・デザインが良い
・デザインが良い
・デザインが良い
・デザインが良い

短所
・IPMI搭載(起動が遅い)
・v4CPUのバグが多い


Super Micro X10DAX
X10DAX-LARGE.jpg
長所
・IPMIが無い(起動が速め)
・CPU対応数が多い・・・はず

短所
・M.2非対応
・3wayまで
・BIOS更新にv3CPUが必要

ASRock Rack EP2C612WS
asrock-ep2c612-ws.jpg
長所
・4way対応
・安い

短所
・M.2非対応
・USB数が絶望的に少ない
・IPMI搭載
・CPU対応数が少ない


ちなみに価格はASRack→Sucro→ASUSで大体1万円づつ上がってゆく。
内部の見栄えまで考慮すると多少高くてもASUSのを選びたいが、手持ちの2630LがESどころか製品版さえ対応表に無く、製品版v4でも起動しない報告が多数あるのであまりにハイリスク。
対してASRock Rack略してASRackも2630L対応表記がなく、こちらはボード自体の仕様も凄まじく貧弱。
よって3wayまでのSuperMicroのX10DAX一択となる。

こんなわけでもしかしたらMac筐体で完全なSSI EEB機を作るかもしれないし、作らないかもしれない。
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